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1. | 手差し |
| 軸受に対してグリースを手で塗り込む方法ですが、グリースを過剰に詰めることは発熱などを起すため好ましくありません。一般には軸受箱空間容積の1/3程度とします。またグリースは異物が混入すると除去不可能で、潤滑部を損傷させることがありますので、汚れた手、汚れたヘラなどを使うことは厳禁です。
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2. | グリースカップ |
| ねじ込み式、ハンドル式、スプリング式などがあり、グリースに圧力をかけて軸受に圧入するものです。集中給脂の配管スペースがなかったり、独立した箇所にあったりする場合に用います。グリースを封入したグリースカップも販売されています。グリースカップの例を右に示します1)。 |  |
3. | グリースガン |
| 軸受の給油口にグリースニップルが装置されているものに、グリースガンの口金を密着させてグリースを圧入するもので、工作機械、建設機械、車両、エレベーターなどのメンテナンス用に使われます。圧送方法としては、手動、電動、エアーなどがあり、手動式のものはカートリッジ式が主流になっています。グリースを詰めたジャバラ式の容器をグリースガンに手軽にセットして最後まで無駄なく使用することが出来ます。ジャバラ式グリースガンの例を右に示します1)。
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4. | 集中給脂 |
| ポンプ、分配弁、配管と制御装置からなるもので、1台のポンプから圧送されたグリースが配管、分配弁を通して多数の軸受に所定量ずつ送られます。集中給脂の利点としては、(1)給脂に要する運転休止時間の節約、(2)グリースの節約、(3)労力、動力の節約、(4)軸受部の寿命延長、(5)給脂時の危険防止などがあります。
製鉄所の圧延機など大型機械、各種産業機械、大型トラックなどには、集中給脂装置が広く採用されています。集中給脂装置の例を下に示します。
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| 参考文献; |
| 1) グリース産業史編集委員会:グリース産業史、日本グリース協会編(1986) |
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