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ID-131 EPタービン油の添加剤 R&O型タービン油は、軸受油の他、軽負荷の油圧作動油やギヤー油等にも使用されます。油圧作動油やギヤー油等は、機構上極圧性が要求されることが多いため、耐摩耗性作動油やSP系ギヤー油として専用油が使用されます。 タービン油においても、R&O型だけでなく、近年はガスタービン用として、熱安定性・酸化安定性が大幅に向上したタービン油や、高速高荷重軸受用、減速機組込ガスタービン用として、極圧性能を保持したタービン油が求められるようになりました。 極圧性の要求は、次のような場合におきます。
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本来、すべり軸受の場合、【図-1】に示しますように、回転する軸は潤滑油の「くさび作用」による、油圧で持ち上げられ、極めてわずかですが軸受から浮いた状態となっています。従って、金属どうしの接触はなく、摩耗なども発生しないことになります。このような場合には、特に極圧性が要求されることはない訳ですが、面圧が高すぎたり、軸の回転が遅く、「油のくさび作用」が十分に形成されない場合などでは、極圧性が求められることになります。 もっとも、軸受の潤滑油は長期的な使用が要求されることから、メタルや銅合金類の腐食があってはならず、その極圧性能はさほど高いものではありません。一例ですが、曽田四球試験(ASTM D4172法)で 摩耗痕 0.6mm以下 および FZG歯車試験 合格ステージ7〜8 程度となっています。 添加剤は、摩耗防止を主体とするものが一般的で、スラッジが生成しにくいTCP(トリクレジルフォスフェート)等、中性のりん酸エステルや亜りん酸エステル等が採用されています。これらは、酸化防止剤の補助添加剤として使用されることも多く、このような用途のタービン油は、性能的にも酸化安定性が大幅に向上されているのが特徴です。 同じ極圧剤でも、硫黄系は焼付き防止能力が優れていますが、スラッジに変質する恐れがあったり、酸化防止性能に悪影響を与えることがあるため、あまり使用されてはいないようです。 極圧性管理の方法としては、ICPおよびIRによってTCP等の残存量を測定し、管理します。 以 上
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