ID-L255 MIL規格とは
 
 
アメリカ軍が独自に作成した軍仕様書で、Military Specification and Standardsから、「MIL規格」と通称されます。
    対象となる品目は、
  • 本来、米軍で使用される品目
  • 米軍用としての特殊な要求を満たすために改造された市販品
  • 米軍以外では使わないか使う見込みのない市販品
であって、独自の規格が必要なものに限られます。従って、軍用のみに使用される品目であっても、ANSI規格(American National Standards Institute 米国規格協会)を準用したり、汎用化を行った結果、MILからANSIなどに規格が変更になっているケースがあります(近年"Cheap Government"の実施によりこのケースが多い)ので注意が必要です。

MIL文書は以下のような体系になっています。
  1. 標準(MIL-STD-XXX)┳インターフェース標準(Interface Standards)
    ┣設計基準の標準(Design Criteria Standards)
    ┣標準工程(Standard Practices)
    ┣試験方法標準(Test Methods Standards)
    ┗管理/製造法標準(Management of Manufacturing Process Standards)
  2. 性能仕様(MIL-PRF-XXX)
  3. 詳細仕様(MIL-DTL-XXX)
  4. ハンドブック(MIL-HDBK-XXX)

注)MIL-(アルファベット1〜数文字)-(数字)で識別されるMIL文書は、1995年からスタートしている「識別子の再交付」作業以前に発行された文書で、1999-2003年までに見直しと上記体系に則った識別子の再交付が行われています。 なお、1994年に発表された"Federal Acquisition Streamlining Act of 1994"の「基本方針」によれば、
  • コスト削減のため、民間産業界の技術を積極的に取り入れる。そのため国防総省・軍の標準・仕様を見直し性能仕様のみに限定すること
  • 現在の仕様・標準は今後ガイドとして使用する方向とし、詳細仕様などは民間に委ねること
となっており、このような背景から、MIL規格は「インターフェース標準」を除き、今後数が減るものと推察されます。
MIL規格は、以上のような事情により日本国内で体系的に入手することは通常困難ですが、

○日本規格協会ライブラリ
所在地: 〒107-8440 東京都港区赤坂4-1-24 日本規格協会ビル1F
電話: 03-3583-8003
開館時間: 月曜日〜金曜日 9:10〜17:00
休館日: 土曜、日曜、祭日、創立記念日(12/6)、年末年始他
利用方法: 当ライブラリーにて閲覧申込票に閲覧を希望する規格番号など、必要事項を記入し、係員に提出してください。閲覧は無料です。所蔵規格及び資料の貸し出しは行っておりません。


では、大半のMIL規格の閲覧が可能です。
また、"Defense Supply Center,Columbus"のホームページでは、一部のMIL文書の検索と原本表示(要 Adobe acrobat readerなどのPDF対応プラグイン)が可能です。
 
 

 
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