ID-L216 マシニングセンタとは マシンニングセンタ(Machining Center)は「工作物の取り替えなしに2面以上についてそれぞれ多種類の加工を施す数値制御工作機械。工具の自動交換機能又は自動選択機能を備える。」とJISで定義されており(JIS B0105)。英語の頭文字をとってMCと略す場合があります。 【マシニングセンタの種類】 マシニングセンタは主軸の方向によって立型(主軸が垂直方向)と横型(主軸が水平方向)に大別されます。 また、コラム構造によって門型、片持型にも分類できます。 立型マシニングセンタは一面加工となり、上記定義と異なりますが自動工具交換装置が装備されているためにマシニングセンタと呼ばれています。 ![]() 図1 横型マシニングセンタ ![]() 図2 立型マシニングセンタ 1960年のシカゴショーにカーネイ アンド トレッカ社が発表したミルウォーキーマチックUがマシニングセンタのはじまりで、水平な主軸(横型MC)を持ち、30本のツールマガジン、自動工具交換装置を持ち、4面の割り出しテーブルのついた工作機械でした。 【数値制御(NC)】 「数値制御」とは「工作物に対する工具経路、その他、加工に必要な作業の工程などを、それに対応する数値情報で指令する制御」とJISで定義されています(JIS B0181)。 つまり、人間が手作業で行う工作機械の始動停止から速度の調節、位置決めといった操作をすべて数値に置き換えて工作機械を動かす方法です。コンピュータで制御を行う場合はCNC(Computer Numerical Control)と呼ばれ現在のマシニングセンタのほとんど全てにこのCNC制御が用いられています。 【自動工具交換装置】 自動工具交換装置をATC(Automatic Tools Changer)と呼びます。 マシニングセンタにはこのATC装置が付いており、そこにホルダーに取り付けられた状態で様々な工具が格納されています。ホルダに格納された工具は、NCの指令に従って自動的に主軸に脱着され使用されます。 この工具ホルダの数は加工機によって様々ですが、現在100個のホルダが格納されるマシニングセンタもあります。 参考資料 ・ツールエンジニア編集部 でか版技能ブックス@マシニングセンタ活用マニュアル 大河出版 1990年8月 ・株式会社マキノフライス製作所製パンフレット |