事業内容について



T 潤滑油製造業近代化基金の果実による事業(基金対象事業)として、毎事業年度、経済産業大臣の承認を受けて、次のような事業を実施しています。
1. 試験研究開発事業
@ 潤滑油の品質・性能に関する試験研究

会員各社の試験精度及び品質管理水準の維持向上を支援するとともに、潤滑油製品全般を対象に、品質確保のために必要かつタイムリーなテーマについて、試験研究、データ収集等を行っています。

A セラミックスと潤滑油の適合性に関する研究

潤滑油が有する環境への影響とその負荷低減に関する対応のひとつとして、熱的・化学的・機械的耐性に優れ、将来の省エネルギー部材として期待されているセラミックスと潤滑油との適合性について、多角的にアプローチしています。

B 潤滑油の物性性能試験の高度化に関する研究

潤滑油の物性および性能試験の迅速化、効率化を図るとともに、試験の実施により発生する廃棄物の削減効果も目的としてとらえ、近赤外分光法と統計解析を組み合わせた化学成分情報による分光手法の高度化に取組んでいます。

2. 研究会等教育事業
@ セミナーの開催

a. 潤滑油セミナー

潤滑油とその関連技術に関する会員発表、外部講師による特別講演を行う潤滑油セミナーを開催しています。

b. 潤滑油管理者研究会

中小潤滑油関連企業の管理者を対象として、学識経験者、各産業界の専門家を講師に招き研究会を実施しています。

A 普及用、教育用ビデオの貸出し

潤滑油に関する専門知識を視聴覚によって広く普及するため、普及用、教育用ビデオの貸出しを行っています。

3. 調査情報事業
@ 内外情報の収集と資料室の開放

講演会、展示会等への参加、専門誌の定期購読、他団体・組織との情報交換を行い内外の最新情報を収集し、資料室において閲覧に供するとともに、既報資料を会員に提供しています。

A 内外の現地事情調査及び国際交流

内外の情報に基づき潤滑油に関する現地事情調査等を実施するとともに、各種シンポジウムへの参加及び海外関係機関及び関係者との交流、情報収集を積極的に推進しています。

4. 環境保安防災対策事業
潤滑油製造業環境保安担当者講習会の開催等を通じ、環境保全・保安、防災対策、労働安全衛生対策に関する知識の普及、情報交換等を推進しています。

U 基金対象事業のほか、

(1)潤滑油に関する各種試験、公益業務等の一般事業 
(2)本会目的の達成のために必要な事業、官公庁等からの受託事業を実施しています。

1. 各種試験、公益業務等の一般事業
@ 会員及び一般外部からの依頼試験、依頼研究等を実施するとともに、技術相談、技術指導及び機器使用、実習生、研修生の受け入れ等のサービス業務を実施しています。
A 潤滑油に関わるトピックなテーマを集めたセミナーを、必要に応じ適宜開催しています。また潤滑油の適切な使い方についての知識について学んでいただく研修プログラムとして、JALOS研修会を定期開催しています。
B 石油学会、日本トライボロジー学会等の各種専門委員会・研究会における学会活動への参画、月刊情報誌「JALOSニュース」の発行、および本ホームページの開設等情報収集、提供業務に努めています。
C JASO(日本自動車規格)エンジン試験用標準油の供給業務及びJASOエンジン油(2サイクル油、2輪4サイクル油、DH-1ディーゼルエンジン油)のオンファイル業務を実施しています。
D 企画委員会等において、潤滑油を取り巻く基本的諸問題について調査、検討しており、特にリサイクル問題については、潤滑油リサイクル対策委員会を中心に取組んでいます。また防衛庁潤滑油規格の内容見直しや制定の必要性等を検討するために、防衛庁品質規格検討会及び専門部会活動を行っています。
2. 受託調査事業
経済産業省、防衛庁等から潤滑油に係る調査、原案の作成等の課題を積極的に受託し、国民生活、産業活動に寄与しています。
これまで、次のような受託調査事業を行ってきています(過去6年間)。
平成10年度

@ ディ−ゼルエンジン油の実用性能評価方法に関する調査研究(通産省)
A 潤滑油類の需給及び品質確保に関する調査(通産省)
B 潤滑油類の環境適合性に関する調査研究(通産省)
C カップグリースの防衛庁仕様書原案の作成(防衛庁)
D 塩素系潤滑油及び塩素系添加剤の動向調査((財)クリーン・ジャパン・センター)

平成11年度

@ ディ−ゼルエンジン油の実用性能評価方法に関する調査研究(通産省)
A 潤滑油類の需給及び品質確保に関する調査(通産省)
B 潤滑油類の環境適合性に関する調査研究(通産省)
C マルチグレードエンジン油他4件の防衛庁仕様書原案の作成(防衛庁)

平成12年度

@ 潤滑油類の環境適合性に関する調査研究(通産省)
A エンジン油品質の適正化に関する調査研究(通産省)
B特エンジン油他8件の防衛庁仕様書原案の作成(防衛庁)

平成13年度

@ 潤滑油類の環境適合性に関する調査研究(経産省)
A 排出ガス規制に対応するディーゼルエンジン油に関する調査
                  ((財)石油産業活性化センター)

平成14年度

@ 排出ガス規制に対応するディーゼルエンジン油に関する調査
                  ((財)石油産業活性化センター)

平成15年度

@ 排出ガス規制に対応するディーゼルエンジン油に関する調査
                  ((財)石油産業活性化センター)
A 防衛庁仕様書に係る民生品潤滑油の調査(防衛庁)

3. 普及事業
経済産業省資源エネルギー庁から国庫補助の支援を受け、潤滑油及び使用済み潤滑油における環境負荷低減等に関する情報収集、試験研究、普及啓発を目的とした潤滑油環境対策事業を行っています。
@ 安全性等環境対応に関する事業

潤滑油は炭化水素を中心とした様々な化合物の集合体です。複雑な化合物の集合体であるため、その安全性については多角的に配慮する必要があり、またグローバル化の進展に伴いボーダーレスな製品となっています。土壌、大気、水質、人体等、あらゆる角度から安全性情報についてウォッチしています。

A 廃棄物抑制及び法制度等に関する事業

潤滑油は工業用から民生用までの巾広い機械類に使用されているため、国民生活には不可欠なものとして生活の中に深く浸透しています。廃棄物法、PRTR法、労働安全衛生法等、環境法規制の状況、将来動向について調査検討しています。

B 使用済み潤滑油に関する事業

循環型システムの構築が求められている現在、使用済みの潤滑油についても、環境負荷低減の観点から環境に配慮した取扱いが望まれています。リサイクルの実情と有効なリサイクル技術について情報の収集を行っています。

C 普及啓発に関する事業

事業成果を取りまとめ、小冊子、パンフレット、インターネット、講演会等の媒体を通じ、潤滑油の環境に係るホットな情報を一般産業界を中心に提供しています。





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