ID-247 摺動面油の性能評価 摺動面油には優れた摺動特性、水溶性切削油分離性が必要です。さらに作動油として使われることもあり、この際には酸化安定性、熱安定性、耐摩耗性が必要です。粘度はISOVG32,68,220が選ばれ、一番多く使われるのはISOVG68の製品です。 摺動特性はバウデン試験機を用いて測定する摩擦係数や真円度測定器による真円度によって判定する事ができます。 図1にバウデン試験機の概略図を示します。 ![]() 図1 バウデン試験機の概略図 VG68の摺動面油のバウデン試験結果は次のように表され、摺動面油はこの値が小さくなるようにデザインされています。
真円度はX軸、Y軸をX2+Y2=R2のとおり動かして半径Rの円を描かせ、その円からの「ずれ」を測定します。 測定法概要および測定例は次のようになります。摺動面油は真円よりの「ずれ」が少なくなるようにデザインされています。 ![]() 図2 真円度計の構成
摺動面油は水溶性切削油剤に混入します。腐敗防止、切削性能低下防止のために摺動面油は油剤から分離して、スキマー等で系外に取り除かれねばなりません。 摺動面油と水溶性切削油剤を攪拌混合すると図3のようになりますが、これが速やかに分離する事が望まれます。 ![]() 図3 分離層の定義 |